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非球面レンズの考察
非球面レンズ (或いは単純に"非球面")は、一つ、或いは複数の球面要素からなる回転対称形の光学素子です。非球面は、レンズの曲率半径が光軸からの距離 (ラジアル方向)によって変わる点に特徴があります。その特有な形状は、光学性能の改善に用いられます。非球面レンズは、従来使用してきた球面レンズ複数枚使用による収差補正を、わずか一枚のレンズで可能にします。これにより、光学系全体の重量を削減し、より小型でシンプルな構成にできます。またレンズのアライメントやアッセンブリ作業にかける時間を削減します。デジタルカメラやCDプレーヤーから、ハイエンドの顕微鏡用対物レンズや蛍光顕微鏡に至るまで、非球面レンズは、従来の球面レンズでは得られない明白な利点から、オプティクス、イメージング、フォトニクス業界のあらゆる場面に用いられるようになっています。
非球面形状のプロファイル (サグ量)は、以下の式(1)で与えられます。
(1)ここで、
Z = サグ量 ( レンズの光軸に平行な方向に対する)
s = 光軸からの距離 ( ラジアル方向)
C = 曲率 (= 曲率半径の逆数)
k = 円錐定数
A4, A6, A8 = 4th, 6th, 8th… 非球面係数
非球面レンズは、次第にポピュラーな存在となっているため、ここでその面プロファイルをより技術的に、正確に表現する方法をご紹介します。
(2)ここで、
Cbfs = 最もフィットする球面の曲率
ρ = 光軸からの距離 (ラジアル方向)
u = ρ/ρmax
Qmcon = 非球面係数の正規直交基底関数
am = 規格化定数
非球面係数が全てゼロの時、その面形状は円錐状になると考えられます。この時の実際の円錐形状は、上述の式中の円錐定数 (k)の大きさや符号に依存します。以下の表は、円錐定数 (k)の大きさや符号によってできる実際の円錐面形状を表します。
| 円錐定数 | 面形状 |
| k = 0 | 球面 |
| 0 > k > -1 | 楕円面 |
| k = -1 | 放物面 |
| k < -1 | 双曲面 |
最も独特な幾何学的形状を持つ非球面レンズは、光軸からはなれると曲率半径が変化するものです。球面レンズのような、一定の曲率を持つ形状とは異なります (Figure 1)。その特徴ある形状は、標準的な球面形状と比較した場合に、光学性能の改善を可能にします。

