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イメージングレンズの高耐久化

イメージングレンズの高耐久化

本ページはイメージングリソースガイドセクション 7.2です

 産業用マシンビジョンアプリケーションに用いられているイメージングレンズの多くは、標準的なイメージングレンズに求められる以上の特別な要求を課せられます。FAやロボット工学、そして産業用検査に用いられるレンズは、振動や衝撃、温度変化やコンタミを始めとする特定の厳しい環境下で機能していかなければなりません。これらの環境要件から、新種の高耐久化されたレンズが異なる想定環境下で機能するためにデザインされ、異なるタイプの高耐久化が行われてきました。現在、次の3種類の高耐久化が行われています:

  1. 産業用目的の耐久化 (Industrial Ruggedization)
  2. 外来保護目的の耐久化 (Ingress Protection Ruggedization)
  3. 安定化目的の耐久化 (Stability Ruggedization)

産業用目的の耐久化

 産業用目的に耐久化されたレンズは、振動や衝撃のある環境下でレンズが損傷なく長期的に機能し、ピントや絞り位置が変わらないようにデザインされています。これを実現するために可動パーツを排除し、利便性を犠牲にしていますが、ロックダウンすることは容易に行えます。

 標準的な固定焦点レンズは、複雑な構造の絞りやピント調整機構を採用します。一般的な絞りは、複数枚の薄い絞り羽根 (Multiple Leaf Iris) と戻り止め (Ball Detents) 機構によってFナンバー (開口) を調節しますが、周囲の衝撃や振動によって所定の開口サイズからずれてしまうことがあります。産業用目的に耐久化されたものは、可変絞りの代わりに固定絞り (Aperture Stop) を用いています。加えて一般的なピント調整機構は、ねじ切り加工された二重鏡筒デザイン (Double Threaded Focus) を採用していますが、これもねじ切り加工された一重鏡筒デザイン (Single Threaded Focus) と強固なロッキング機構の組み合わせに代えられます。

Standard Lens with complex mechanics and an adjustable
iris vs. Industrial Ruggedized Lens with simplified mechanics.
Figure 1: 複雑なメカ機構と可変絞りを採用する標準的レンズ vs. シンプルなメカ機構を採用する産業用目的に耐久化されたレンズ

 産業用目的に耐久化されたレンズは、システムが一旦セットされた後に何も変えないことを想定したアプリケーションに最適です。コスト低減もこの種のレンズ導入時のメリットになります。複雑な移動機構や可変絞りを排除しているため、部品点数の削減やコスト削減が図れるためです。産業用目的の耐久化には、振動の大きい工場環境での使用やカメラを瞬時に加速・減速移動させる環境、そして同じカメラで構築された同一検査システムの導入やロボットビジョンなど、数多くのアプリケーションが存在します。

外来保護目的の耐久化

 外来保護目的の耐久化は、レンズアッセンブリ品をOリングやRTVシリコンを用いて密閉 (シーリング) し、周囲の湿気や塵が光学系内に侵入しないように設計されています。この保護は、産業用目的に耐久化されたレンズに付加されているのが一般的です。なぜなら、ピント調整機構や可変絞りはシーリングする際に問題があるためです。これらのレンズは、高湿、スパッタ、塵、微小なパーティクルのある環境や、レンズやカメラ全体を周囲から密閉するスペースがない環境で用いられます。

Ingress Protection Ruggedized Lens with an O-ring to seal
out contaminants.
Figure 2: コンタミの侵入を防ぐためにOリングを採用する外来保護目的用に耐久化したレンズ

安定化目的の耐久化

 安定化目的に耐久化されたレンズは、産業用目的に耐久化されたレンズと同様のレンズ損傷防止に加え、衝撃や振動の後でも光学的なポインティングやポジショニングが維持される工夫がなされています。固定絞りやシンプルなピント調整機構の採用に加え、個々のレンズ素子を接着固定しているため、鏡筒内でレンズが動くことを防止します。Figure 3は、安定化目的に耐久化されたレンズの構成図です。個々のレンズ素子が所定の場所に接着固定され、ピント固定を単純化したクランプ型ロック機構を採用します。

Stability Ruggedized Lens with all lens elements glued
in place.
Figure 3: 全てのレンズ素子を所定の場所に接着固定した安定化目的に耐久化されたレンズ

 イメージングレンズのアッセンブリ品の場合、レンズ素子は鏡筒の内部ボア径内に納まります。レンズの外径と鏡筒部のボア内径の隙間は小さなものです (一般的に50ミクロン以下)。隙間がわずかなものでも、数十ミクロンのずれがレンズのポインティング性能に十分な影響を与えます。この時、安定化目的に耐久化されたレンズを使うと、視野の中心位置に配置した物点は、大きな振動でレンズを揺らした後でも常にその位置に留まります(Figure 4)。安定化目的の耐久化は、視野位置を校正させる必要のあるアプリケーション、例えば計測機器や3D立体視、またロボティクス向けセンシングや物体の場所を追跡するのに用いるレンズにおいて重要です。これらのアプリケーションでは、物体の変位量がセンサーの1ピクセル分よりも遥かに小さい大きさで安定することが要求されます。

Unperturbed system where object crosshair is mapped to
the image crosshair.
Figure 4a: 被写体に十字線パターンを用いてマッピングした不動のシステム
Perturbed system where lenses are decentered within
the barrel and the optical pointing stability changes. Object crosshair is
mapped to a different place on the image.
Figure 4b: レンズ素子が鏡筒内で位置ずれして光学的なポインティングの安定性が変化するシステム。被写体の十字線パターンは像面の異なる場所にマッピングされる。
Image crosshairs overlayed, red crosshair is image from
Figure 4a and the decentered yellow crosshair is from Figure 4b.
Example is highly exaggerated actual changes tend to be on the order
of a pixel or less.
Figure 4c: Figure 4aの十字線パターン (赤線で図示) とFigure 4bの十字線パターン (黄線で図示) を重ねて比較した時の様子。この例では実際に起こる位置ずれを誇張表現している。実際は1ピクセル以下のオーダーになることが多い。

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