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光学系の機械的設計、組み立て、位置決めに対する5つのヒント
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光学系の機械的設計、組み立て、位置決めに対する5つのヒント

 在庫品オプティクスを用いてデザインする際の5つのヒントに紹介したポイントを更に拡張して、光学設計を行う際に考慮すべき組み立てに関する重要な事項をいくつか紹介します。一般的に、光学設計者は光線追跡ソフトウェアを用いて光学デザインを構築しますが、ソフトウェアの世界では、システムを空気中に浮かせた状態でシミュレーションしています。あなた自身が最終的に光学部品を購入、製造、あるいはその両方を行う際、その部品を固定し、連結し、そして可能なら各部品の位置決めを行うための方法が必要になってきます。こうした機械的設計や位置決めを光学設計段階から考慮に入れておくことで、余計な労力をかけず、また後に部品の変更や再設計にかけなければいけない費用を削減することができます。

1. 全体サイズや重量を考慮する

 光学部品の固定方法を検討する際、まず始めに考えなければならないことの一つに、潜在的なサイズや重量の制限があります。この制限により、オプティクスに対する機械的固定デザインへの全体アプローチを制することができます。ブレッドボード上に試作部品をセットしている? 設置空間に制限がある? その試作品全体を一人で持ち運ぶことがある? この種の検討は、選択可能な数多くの固定や位置決めのオプションを限定していくかもしれません。また、物体や像、絞りがそのシステムのどこに配置され、システムの組み立て完了後にそのポイントにアクセスすることができる必要があるのかも検討していかなければなりません。システムを通過できる光束の量を制限する固定絞りや可変絞りといった絞り機構は、光学デザインの内部か最終地点のいずれかに配置させることができます。絞りの配置場所には適当な空間を確保しておくことが、機械設計内に物理的に達成させる上でも重要です。Figure 1の下側の光学デザイン例は実行可能なデザインですが、上側のデザイン例にあるようなダブレットレンズ間に挿入する可変絞りを配置するための空間がありません。設置空間の潜在的規制は、光学設計段階においては容易に修復可能ですが、その段階を過ぎた後では難しくなります。

Optical design examples of a 1:1 image relay system requireing an adjustable iris
Figure 1: 1:1の像リレーシステムのデザイン例: 可変絞りを挿入可能なデザイン (上) と不可能なデザイン (下)
Kinematic Mounting Options can simplify system adjustments

2. 再組み立て前提のデザインか?

 光学デザインに対する組み立て工程を考える際、その組み立てが一度きりなのか、あるいは分解や再組み立てを行う必要があるのか、という点は、デザインを決定する上での大きな要素の一つです。分解する必要がないのであれば、接着剤の使用や永久的/半永久的な固定方法は問題にならないかもしれません。これに対して、システムの分解や部分修正を必要とするのなら、どのようにしてそれを行うのかを事前に検討していかなければなりません。部品を取り換えたい場合、例えば異なるコーティングを採用するミラーをとっかえひっかえに同一セットアップ内で試してみたい場合は、これらの部品を容易に取り換えることができて、かつその交換部品のアライメントを維持する必要があるかを考えていく必要があります。Figure 2に紹介したキネマティックマウントやTECHSPEC® 光学ケージシステムは、こうしたアプリケーションに対して多くの時間の節約と不満の解消を可能にします。

The TECHSPEC® Optical Cage System can simplify system adjustments
Figure 2: システム調整を容易にするキネマティックマウントやTECHSPEC® 光学ケージシステム

3. 移動や位置決め要件を理解する

 シンプルなシステムの場合、光学部品はホルダーやバレル (鏡筒)中に単純に固定され、アッセンブリ品は何の位置決め調整の必要もなしで完結されます。しかしながら、光学部品は多くの場合、所望するデザイン性能を維持するために、使用している間中は適切な位置決めや可能な調整が行われる必要があります。光学デザインを構築する際、芯出し方向 (XとY軸方向への移動)、光軸方向 (Z軸方向への移動)、あおり角 (チップ/チルト方向)、また偏光板や波長板、回折格子といった光学部品の場合は回転方向に対する調整が必要となるのかを検討していかなければなりません。このような調整は、個々の部品、光源、カメラ/像面、或いはシステム全体に対して必要となるかもしれません。どんな調整が必要かだけでなく、位置決めや調整に用いられるメカニクス部品はより高価で、その組み立てに対してはスキルがより必要になることも理解しておくことが重要です。移動要件を理解することで、時間や費用の節約にもつながります。

4. 迷光を避ける

 迷光は、光学系内に存在する不要な光を表す一般的な専門用語です。光学デザイン内で想定していなかった場所から伝搬してくる光は、ゴースト像 (二重イメージ) や像コントラスト低減、またハイパワーレーザーアプリケーションにおいてはガラス損傷までも発生させる様々な問題を引き起こす可能性があります。標準的な光線追跡ソフトウェアは、一次迷光分析をある程度行えるため、迷光が設計した光学システムの潜在的懸念になり得るかを評価するのに用いることができます。より徹底した分析は、ノンシーケンシャルの光線追跡分析を用いることで行うこともできます。Figure 3は、特定金属面で反射した光の影響を調べるためにFRED (光学設計ソフトウェア)で行った迷光分析です。

Stray Light Analysis can help Avoid Image Contrast Problems in the Final Design
Figure 3: 迷光分析は、最終デザインにおいて像コントラストの問題を解決するのに役立つ

 迷光があなたの光学システムに対する潜在的問題となる場合、その影響を緩和するために2~3のアプローチがあります。例えば、鏡筒の内筒面に遮光ねじ加工を施したり、迷光を遮断する開口を追加挿入したりして、不要な光線が像面に到達するのを防止します。加えて、固定用の金属パーツの墨塗り (アルミ材に対する黒アルマイト加工やスチール材に対する黒色塗装など)や、材料で覆うなどの処置を行います。また、レンズにはそのコバ面部 (端面部)に墨塗り加工を行います (Figure 4参照)。理想的には、どんな迷光も設計段階中にその存在を認識すべきであり、その問題を克服するために各素子或いは像面の位置を動かしたり、修正できるようにしておくべきです。

Edge Blackened Lens (left) compared to Standard Lens (right) reduces stray light and increases signal to noise ratio in optical systems
Figure 4: 端面部に墨塗り加工を施したレンズ (写真左) は、施していない標準レンズ (写真右) に比べると迷光を減らし、光学系におけるSN比を向上させる

5. 環境による影響に注意する

 先に述べたように、ソフトウェアを用いて光学系を設計する時は、空気中でそのシミュレーションを行っているようなもので、その光学系が周囲環境によってどのような影響を受けるのかが考慮されていません。しかしながら、現実には応力や加速/衝撃 (落としてしまった場合)、振動 (輸送中や動作中)、温度変動を始め、光学系に悪い影響を与える環境条件がいくつも存在します。またその光学系を水中や別の媒質中で動作させる必要があるかもしれません。あなたの光学系が制御された空気中で使用される前提でないのであれば、更なる分析を行って、デザイン面から環境による影響を最小化するか (パッシブ型ソリューション)、アクティブ型のフィードバックループを導入してシステム性能を維持しなければなりません。大抵の光学設計プログラムは、温度や応力といったこのような要素のいくつかをシミュレーションすることができますが、完全な環境分析を行うためには追加のプログラムを必要とするかもしれません。

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