Transcelestial

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ケーススタディ:
Transcelestial社とEdmund Opticsは、
全ての人がどこにいてもインターネットに繋がる世界をいかに実現しているか

未来は手頃な超高速ワイヤレス通信に繋がる世界に委ねられる

つながる世界に向け
ワイヤレス通信を再構築

レーザーのワイヤレス通信によって、世界中の全ての人がどこにいてもインターネットにアクセスすることが可能になります。シンガポールに拠点を置くスタートアップ企業のTranscelestial社は、自由空間光通信を利用することによって、既存の無線通信技術よりも高速に、より遠くまで、そしてより安価にデータ通信を実現するシステムの試作に取り組んでいます。Transcelestial社は、望遠鏡に似た形状の地上ステーションに小型衛星ネットワークを通じて超薄型レーザービームによるデータ伝送を行うことを検討しています。地上における通信が速度と効率を向上させるために銅線の利用から光ファイバーへと進化したのと同様に、Transcelestial社はワイヤレス通信の次の進化を作り出すことに情熱を注いでいます。現在のワイヤレス通信は、情報を電波によって伝送するのがスタンダードですが、光波のほうがより高速にデータ伝送を行うことができます。ただし、光ファイバーは人件費と埋設工事費のため、設置・交換も高くつきます。

Transcelestial社は、Edmund Optics® (EO) の標準品である光学部品で試作品を素早く製作でき、彼らのニーズに合致した光学ソリューションを見つけるために複数のデザインを反復して製作できることを見出しました。EOのstartUPプログラムを通じて彼らが受けた専属エンジニアによるサポートで選択肢を絞り込み、プロジェクトに本当に必要な部品を特定することが可能になりました。EOは営業面での要求にも迅速に応え、ディスカウントによってこの会社を支援し、支払い条件面でも柔軟に対応しました。これによって、Transcelestial社は支払いを急かされることなく、試作に必要な製品を入手することができました。 

2017年時点で、世界では僅か48%の世帯しかインターネットにアクセスしていません。1

世界の教育、雇用、そして健康の向上

インターネットは、現代社会で成功するうえで欠かせないものになっています。ユビキタスな無線レーザー通信によって、インターネットはさらに利用しやすく効率的なものになります。世界中で手頃なインターネットアクセスが実現されることで、新興国の人々や低所得世帯の生活状況を大幅に改善することができるのです。

インターネットにアクセスすることは、人々の教育、雇用、健康、そして生活の様々な側面にメリットをもたらします。オンライン上で入手可能な大量のリソースによって、人々は様々な生活のスキルを学ぶことができます。他の手段では取得が難しい場合でも、オンラインカレッジであれば学位を得ることが可能です。インターネットアクセスによって、雇用の選択肢も広がり、人々は多くの募集職種から仕事を探すことができます。また、インターネットでなければリーチできない多くの顧客にアクセスすることで、オンラインビジネスを作り出すことも可能です。インターネットアクセスは、病状について教育し、必要な場合には助けを求めることによって、地域社会の健康も向上させます。Figure 1は、インターネットアクセスに関する世界地域ごとの世帯比率です。 

57.1% of households in developing countries and 85.3% of households in “least developed countries”
Figure 1: 開発途上国 (Developing) では57.1%、「後発開発途上国」 (LDC) では85.3%の世帯がインターネットにアクセスしていない。1 * 推定値。CISは独立国家共同体 (Commonwealth of Independent States)、LDCは後発開発途上国 (Least Developed Countries)。

行方不明機の発生件数を減少させる

低所得地域や開発途上国の支援に加え、世界的なワイヤレスインターネットアクセスによって、地上管制と飛行機間の通信を向上させ、遭難する航空機の数を減らすことができます。海上を飛行する航空機は、電波を通じて航空管制官と定期的な確認を行っています。しかし、リアルタイムで地上管制にデータを送ることができる高速接続は持っていません。全フライトを通じて通信ができるようになれば、地上管制は効率的かつ迅速に問題を監視し修正することができます。Transcelestial社の衛星ネットワークソリューションによって世界中からいつでもアクセス可能な高速インターネット接続が可能になり、マレーシア航空MH370便のような航空機遭難事故が再び起きることを防いでくれるはずです。 

83 aircraft have disappeared without a trace between 1948 and 2014 and the majority of missing flights were passenger planes
Figure 2: 1948年から2014年の間に83機の航空機が失踪し、その多くが旅客機だった。2

現在のワイヤレス技術では何が問題か?

インターネットの拡大により、データ量の増加を補うためにより高い帯域幅の需要が生じています。今後5年で、データ量は約10倍に増加すると見込まれています。しかし、電波に依存する現在のワイヤレス通信にはいくつかの問題があります。電波は長波長で、情報の送受信には巨大な地下ケーブルや大きな皿型のアンテナのような煩雑なハードウェアが必要です。こうした装置は高価で、遠隔地への設置は困難です。レーザービームは電波よりも帯域幅が広く、何分の一かのコストでより多くのデータを運ぶことができます。

課題

Transcelestial社のようなスタートアップ企業のニーズは、大きな企業のそれとはまったく異なります。スタートアップ企業は、製品の納期を守り、投資家を確保し、市場での競争に勝ち抜くことに通常精一杯です。そのため、軌道に乗っている大企業に比べて時間的制約が大きく、迅速なプロトタイピングに対する依存度が高くなります。また、スタートアップ企業は大企業に比べるとコスト重視で、経費を最低限に抑えながら製品開発のためのクリエイティブな方法を探さなくてはなりません。Transcelestial社は、異なる光学ソリューションの試作を迅速に作成し、彼らの厳しい要件に有効なデザインを見つけるまでそれを繰り返す必要があったのです。

解決策

EOは、専属のエンジニアによるサポートを提供し、在庫品から必要な部品を即日発送することによって、Transcelestial社の迅速な試作品開発を支援することができました。こうした在庫品には、プリズム、フィルター、レンズ、ミラー、光学テーブル、オプトメカニクスなどが含まれます。EOはどのような質問にも回答し、Transcelestial社のシステムでどの光学部品がもっとも機能するのかをアドバイスしました。これによって、Transcelestial社の厳しい要件のすべてを満たす光学試作品が完成しました。また、EOは支払い条件面でもTranscelestial社に柔軟に対応しました。これによって、Transcelestial社は、支払いを急かされることなく、異なる部品を用いて試作のための実験を行うことができました。Transcelestial社のCEO兼共同設立者のRohit Jhaは、EOは「注文に対するリクエストに素早く応えてくれました。非常に急ぎの、営業時間終了間際の場合であってもです。」と話しています。

Transcelestial社は、EOのstartUPプログラムのメンバーです。このプログラムは、新しく、成長中の企業がもっとも重要なこと、つまりイノベーションの継続と事業の成長に専念できる環境を作ることを目指したものです。startUPプログラムは、メンバーディスカウント、専属エンジニアによるサポートのほか、個別のソリューションを提供します。 

「Edmund Opticsは、創業初日からずっと 当社の光学部品サプライヤーです。」
- Rohit Jha; CEO兼共同設立者
Transcelectial Quote
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参考文献

1 Sanou, Brahima. “ICT Facts and Figures 2017” International Telecommunications Union, July 2017.

2 “Statistics.” Aviation Safety Network Flight Safety Foundation, Jan. 2018, aviation-safety.net/statistics/.

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