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ケーススタディ 3:
蛍光顕微鏡を用いた非侵襲生体内イメージング

UVP社の生体内蛍光イメージングが、癌研究や心臓病、そして遺伝子治療に重要な意味を持つ

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 UVP社は、前臨床市場向けのゲノムやプロテオミクス、そして生体内アプリケーション向けの蛍光ベース、或いはルミネッセンスベースのバイオイメージングシステムで先導するメーカー兼デベロッパーです。UVP社の小動物用生体内イメージングシステムであるiBoxシリーズの最新ラインナップ、iBox® Explorer™ イメージングマイクロスコープには、抗癌治療固有の蛍光タンパク質ベースの小型動物イメージング技術にUVP社の革新的なイメージングシステムが融合されています。UVP社とEdmund Optics®は、研究者がマルチスペクトル蛍光標識細胞を視覚化できるようにするため、所望するシステム改善を実現するシステムレベルの仕様を開発することで協業しました。これを実現するのに必要となる光学部品は、Edmund Optics®が供給しました。

 小動物の生体内蛍光イメージングは、創薬や薬物標的の検証開発、また標的結合の生体分布や臨床効果及び新薬候補の毒性を研究することにおいて重要な意味があります。生体内試験には、蛍光標識細胞を用いた癌研究、心臓病、遺伝子治療、そして腫瘍検出があります。リアルタイムな非侵襲イメージングの対応力が、腫瘍学、心臓血管および代謝性疾患における基礎的および前臨床研究のスピードを加速化させます。こうした研究の主要顧客には、前臨床バイオメディカルリサーチ、分子診断イメージングラボ、癌研究センター、診断病理学ラボ、そして腫瘍学医薬品開発研究センターがいます。

 生体内イメージングは、研究者が分子レベルで生物学的プロセスを診ることを可能にします。生体内分析用のUVP社の新たなiBox® Explorer™ 蛍光イメージングマイクロスコープは、全身の器官や個々の細胞を可視化でき、転移性癌細胞の研究に適し、その高い解像力と光応答性が動物内奥深くの蛍光マーカーの検出を可能にします。要求の厳しいアプリケーションでの性能要件は、パワフルな光源 (UVからNIRまで発光) を用いた高強度広帯域照明に、高速撮影が可能な高感度CCDカメラ、更には最適化したフィルターセットを組み合わせることで達成可能になります。また口径の大きなオプティクスを集光の最適化に向け用いることで、長作動かつ動物全体から細胞ベースの解像度にまで対応する広い実視野を可能にします。 

Achromatic lenses from EO were used to correct for chromatic aberration, improving system resolution
Figure 1: EOのアクロマティックレンズが色収差の補正やシステム解像力改善に用いられた

製品開発時の挑戦

  • UVP社の製品開発チームは、コストを低く抑えながらiBOX® マイクロスコープの性能を向上させることを目指し、カタログ標準品のオプティクスを使用することを選びました。
  • EOのエンジニアは、アクロマティックレンズとシングレットレンズの様々な組み合わせを用いて7種類の異なる倍率を実現するレンズ複数枚構成の対物レンズや結像レンズの試作品を何種類か用意し、UVP社にその性能テスト画像を提供しました。その後解像力の更なる向上、より良好なコントラストの実現、視野サイズと倍率範囲の拡張化のため、再設計とテストが行われました。
  • EOはUVP社に試作デモ機を送った後、フォローアップや光学倍率やシステム倍率の計算方法のサポートを行いました。
UVP社のiBox<sup>®</sup> Explorer™ 生体内イメージャーを用いて画像化したマウスの血管系内の癌細胞の細胞輸送。この画像化装置は、既製のアクロマティックレンズやシングレットレンズ、及びフィルターを用いてレンズ複数枚構成の対物レンズや結像レンズを作り、それぞれの組み合わせにより7種類の異なる倍率を提供することができる。フィルターの組み合わせは、各カラーチャネルで良好なSN比が得られるように最適化された。人間のHT-1080線維肉腫細胞のGFPタグ化核は、注射部位から下流側に移動し、遠位静脈の分岐を通過するのが確認できる (中央下と右側)。
Figure 2: UVP社のiBox® Explorer™ 生体内イメージャーを用いて画像化したマウスの血管系内の癌細胞の細胞輸送。この画像化装置は、既製のアクロマティックレンズやシングレットレンズ、及びフィルターを用いてレンズ複数枚構成の対物レンズや結像レンズを作り、それぞれの組み合わせにより7種類の異なる倍率を提供することができる。フィルターの組み合わせは、各カラーチャネルで良好なSN比が得られるように最適化された。人間のHT-1080線維肉腫細胞のGFPタグ化核は、注射部位から下流側に移動し、遠位静脈の分岐を通過するのが確認できる (中央下と右側)。
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