Liquid Lenses in Imaging

素早いオートフォーカスと被写界深度の限界の解消

 

素早いオートフォーカスに向けてイメージングアッセンブリ内に液体レンズを実装

 

異なる物体サイズや作動距離に対応

 

高速マシンビジョンシステムでのスループット向上

 

バーコードリーダーや迅速な自動化、パッケージ選別、セキュリティに最適

従来のイメージングレンズは、再ピント調整を素早く行わなければならなかった高速・高精度アプリケーションで、画像をシャープかつ正確に取り込むことが苦手でした。液体レンズは、作動距離が異なる位置にある物体や高低差のある物体にピントを素早く合わせることで、こうした限界を解消します。液体レンズは、光学グレードの液体を含有し、電流や電圧を加えることでその形状に変化を与える小型セルです。ミリ秒レベルで形状が変化し、形状変化によってレンズの光学的パワーが実質変化することになり、レンズとしての焦点距離、ないしは作動距離に変化を与えます。液体レンズをイメージングシステム内に実装することは、迅速なピント合わせや高スループットが求められるアプリケーション、及び被写界深度や作動距離を調節する必要のあるアプリケーションに最適なソリューションとなります。

マシンビジョンでの液体レンズ

大量組み立てラインなどのマシンビジョンアプリケーションでは、高スループットを確実にするため、早くて正確かつ高精度な計測が求められます。液体レンズの実装は、異なる距離で素早いピント合わせが求められる時の小型かつ経済的ソリューションとなります。

Figure 1 (右図): 液体レンズは、作動距離を調節してベルトコンベア上を高速移動する高低差のある物体を撮像します。従来のイメージングレンズが機械的に再ピント調整を行って物体の高さに合わせたのに対し、液体レンズは機械的な移動なしで再ピント調整が行えます。
Size Comparison of an Ultra-Compact Microscope Objective with a Standard Microscope Objective

ライフサイエンスでの液体レンズ

マシンビジョンアプリケーションに加え、液体レンズの多才性は、顕微鏡学や眼科学で多焦点合成を始めとする数多くの生命科学アプリケーションにメリットがあります。多焦点合成、即ちZ軸スタッキングは、異なる距離にピントを合わせて撮像した画像の合成です。液体レンズを顕微鏡光学系内の結像レンズ内や無限遠空間内に実装して、様々な物体面に素早くかつ正確にピント合わせできます。

 液体レンズは、眼の内部を診断するのに被写界深度の調整が必然となる眼科学にも共通して用いられます。従来のレンズ複数個分の機能を一つの液体レンズで置き換えられ、診断時間の短縮やフォロプターやOCTシステムといった検眼機器の全体サイズの削減を可能にします。

Size Comparison of an Ultra-Compact Microscope Objective with a Standard Microscope Objective
Figure 2: 液体レンズを顕微鏡システムの中に組み込んで、多焦点合成、即ち作動距離を少しずつずらしながらピントを調節して得られた一連の画像の合成に用いることができます。

液体レンズ技術を理解する

液体レンズは、若干異なる幾つかの工程 - エレクトロウェッティング、電流駆動ポリマー、音響光学素子 - によって機能します。ピント合わせを電気的に行う液体レンズは、高分子膜内に光学的流体を充填したコンテナーから構成されます。電流駆動アクチュエーターがメンブレンの端部に圧力を加えて、レンズの曲率 (光学的パワー) に変化を与えます。ピント合わせを電気的に行う液体レンズは、数ミリ秒内でピントを動かし、低動作電圧で機能します。偏光状態を変えることなく、一般的に高レーザー耐力で、収差の発生を最小限に抑えます。

Electrically-focused liquid lens technology.
Figure 3: ピント合わせを電気的に行う液体レンズ技術

以下のビデオは、高低差のある物体を検査するのに液体レンズ技術をどのように用いることができるかを実演します。

イメージングでの液体レンズ

液体レンズのアプリケーションや特徴、或いはテクノロジーに関して更に理解したい場合は、当社のアプリケーションノートをお読みください。

エドモンド・オプティクスでの液体レンズ

よくある質問 (FAQ)

FAQ  液体レンズは異なるピント位置にどれだけ早く変えることができる?
液体レンズは、異なる作動距離に数ミリ秒単位でピント調整できます。
FAQ  液体レンズを固定焦点レンズなどの別のタイプのレンズ内に実装可能?

はい。特注対応としてどのタイプのレンズにも液体レンズを実装することができます。なお、当社にはCx シリーズ 固定焦点レンズがあります。このレンズは、液体レンズや固定絞り、或いは内部フィルター用ホルダーといった交換可能なアクセサリー製品があなた自身で実装できます。

FAQ  Cマウント フォーカスチューナブルレンズを固定焦点レンズと組み合わせて使用するには?

Cマウント フォーカスチューナブルレンズをを固定焦点レンズの対物側フィルターマウント部に装着するため、間にアダプターを入れることで対応できます。更なる情報は、こちらをご覧ください。

参考資料

アプリケーションノート

理論的説明や公式、図解などを網羅した技術情報やアプリケーション実例です。

Introduction to Liquid Lenses
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Liquid Lenses in Imaging
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Using C-Mount Focus Tunable Lenses
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映像情報

シンプルなヒントから製品のメリットを紹介するアプリケーションベースの実演までを網羅したビデオコンテンツです。

液体レンズ技術の理解
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関連ページ

関連する製品や対応力、またはコンセプトを補足する追加ウェブページ。

ダイヤモンドターニング
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レーザーオプティクス
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技術論文

エドモンド・オプティクスが過去に投稿した業界専門誌向けの技術論文、及びEOのエンジニアチームやマネジメントチームが作成した技術資料へのリンクです。

"Electrically Tunable Lenses in Imaging and Machine Vision" by Boris Ecker - Inspect
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