ディフューザー選定ガイド
Edmund Optics Inc.

ディフューザー選定ガイド

ディフューザー (拡散板) は、光源からの光を均質に分散させ、ホットスポットを取り除く目的に用いられます。理想的なディフューザーは、放射輝度がどの角度から見ても一定となるランバート散乱を作り出します。プロジェクタースクリーンからイメージング用途でのテストターゲットでのアプリケーションまで、用途に対してどのディフューザータイプの使用が適切かを理解することはとても重要です。

エドモンド・オプティクスは、ホログラフィック、ホワイト拡散ガラス、摺りガラスの3種類の光学用ディフューザーをご用意しています。各ディフューザーの比較の概要は以下の表の通りです。

種類透過効率散乱能力価格
ホログラフィックディフューザー
最良
最良
¥¥¥
ホワイト拡散ガラス
¥
摺りガラス
¥

選定ガイド

以下の選定ガイドは、各ディフューザータイプのメリットとデメリットを始め、選定する際に役立つ情報を網羅しています。

ホログラフィックディフューザー

Holographic Diffusers

ホログラフィックディフューザーは、ポリカーボネートや石英ガラス基板上にホログラフィックエッチング処理を施して作られます。回折光学素子と同様の製作技法ですが、エッチングパターンは不規則なパターンで形成されます。この光学素子は、フィラメントランプやLED、アークランプや他の光源の照明分布を拡散させるために用いられます。標準的な摺りガラスやオパールガラスも拡散照明光を形成しますが、システムの要件以上に光が拡散してしまうことも少なくありません。従来の拡散板で生じることのあったこの過度な光の拡がりは、システムとしての効率性を低くさせるため、それを改善するのにより強い照明光源を用いたり、レンズやフィルターといった素子を追加したりするなど、余計なコストをかけてしまうことも少なくありません。なおホログラフィックディフューザーの拡散角度の大きさは、コリメート光入射時に対して規定されたものであり、発散光入射時には拡散角度が異なる結果となります。製品を見る

UVホログラフィック
ディフューザーの透過効率

拡散分布特性

メリット デメリット
  • 出射拡散角度が入射光の拡がり角に依存して変化
ホワイト拡散ガラス

ホワイト拡散ガラスは、均等な照明プロファイルを作り出す半透明な拡散板です。コーティングや積層構造を通して拡散性を作り出す他の同機能材料とは異なり、固体拡散材料のホワイト拡散ガラスは、表裏の区別がなく、どの向きに配置しても等しい拡散性を得ることができます。ガラス表面は研磨加工されているため、正反射も一部生じますが、透過光はランバート光に近い特性が得られます。ホワイト拡散ガラスは、アッテネーターや観察用スクリーンとして、均一照明を作り出すのに最適です。 製品を見る

分光透過効率曲線 (代表値)

メリット デメリット
  • 半不透明な白色ガラス基板により、光を均等に拡散
  • 固体拡散材料のため、表裏の区別がなく、どの向きにも配置可能
  • 基板の両面に拡散性
  • 透過光がランバート光に近い特性
  • 高次の拡散性から、多量の散乱ロスが発生し、透過効率を低下させる
摺りガラス

摺りガラスは、ガラス基板上にサンドブラスト加工を施して砂面を作り出し、光を散乱させます。エドモンド・オプティクスの摺りガラスは、サンドブラスト加工に#120か #220の砂番を使用しています。砂番号が高いほど透過効率が高くなります。一方、砂番号が低くなると、拡散性はより高くなります。

サンドブラスト加工を基板の一方向からだけではなく、二方向から行うことで、面全体で均等な拡散性を生み出しています。摺りガラスの散乱性は、散乱ロスの低さと拡散性の高さという相反する2つの性能の中間あたりといったところです。代表的アプリケーションに、スクリーンや拡散照明、及びターゲットでの使用があります。製品を見る

基板別の透過効率

メリット
デメリット
  • 低散乱ロス
  • 紫外域での使用に適した合成石英基板もラインナップ
  • ガウス分布曲線と同様の空間拡散分布の形成に良好
  • 研磨面よりも均質性に劣るサンドブラスト加工面
  • 砂番に応じて、透過効率と拡散性の高さにトレードオフあり
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