アマースト、マサチューセッツ大学 – 出願者Lori Goldner
受賞者の物理学教授Lori Goldner博士は、単一生体分子と周囲環境との相互作用を微視的に検査する最先端の光学機器を開発している。集光性を高めたレーザービームを「光ピンセット」として用い、被検分子を含有するサブミクロンサイズの液滴を位置決めする、いわば極小試験管としての機能を開発する。これに共焦点顕微鏡を使うことで、分子構造とそのふるまいを調べることを可能にする。これらの技術は、たんぱく質とRNA間の分子間相互作用を詳細に検証する生化学アプリケーションや、生体分子が結晶や管等の複雑な構造内でどのように構成しているかを観察することを可能にする物理学アプリケーションに利用できる。これらの研究は、最終的に、より効果的な薬品や先進的なナノファブリケーション素材の開発に有用となるであろう。
生物物理学を対象とした光学技術において高度な研究を行うだけでなく、Goldner博士は学生にとっても素晴らしいメンターだ。博士は、研究室の機器を学生に使うことを許可し、学生らが卒業後の仕事で使用する必要のあるツールや技術に触れる機会や経験を与えている。博士は今回の助成金を、学生が専用で利用できる光ピンセットや他の高度な光学機器の組み立てに用いることを検討している。
南カリフォルニア大学 - 出願者 Armand R. Tanguay, Jr.
受賞者のTanguay博士は、電子工学、材料科学、生医学工学、および眼科学の教授であり、ヒトの目に移植して、微小電極網を介して網膜に接続する超小型カメラを開発している。視覚障害者の視力回復を最終的目標としている。臨床試験ですでに実施されているこれまでの人工網膜は、眼鏡に取り付けた外部カメラを使用し、周囲環境を見るために頭部を広範囲に動かす必要があった。これとは対照に、眼球レンズを通常含む液嚢内に設置した眼球内カメラは、頭部と目の動きを自然に組み合わせることを可能にする。要求されるカメラの小型化は、低解像限界におけるヒューマンビジョンの視覚心理物理学の研究により可能となった。これは、鍵となるイメージング性能の制約を緩和させる結果にもなった。このプロジェクトには、USCの眼科医、Mark S. Humayun博士との学際的協力が必要となり、網膜色素変性症(RP)や加齢(性)黄斑変性症(AMD)などの変性疾患の罹患者の視覚的機能を回復させるための長期展望も視野に入れている。
Goldner博士同様、Tanguay博士は、学部生や院卒生の教育に情熱を注ぐ、USCの 高等教育研究センター(Center for Excellence in Teaching)の優秀学部研究員(Distinguished Faculty Fellow)の一人。博士の講義は、USC ケック医学学校で行われる生体模倣術マイクロエレクトロシステムに関して、国立科学財団工学研究センターによる視察が度々行われ、盛況となる。ここでは、数名のボランティアが、人工網膜を装着して研究室内を移動しながら、さまざまな視覚障害者の状況と視力の回復を体験する。
タフツ大学 - 出願者Corey Shemelya
受賞者、Corey Shemelyaは電気工学部の学生で、光電池と熱光起電力に利用する材料を評価するための光学機器の開発に携わる。この機器は、これら2種類の異なる電池構造の構成に用いる素材の選定や加工法の研究を支える。光電池セルに凝縮すると50%以上の変換効率が得られ、十分な改善が得られる。これに対して、熱光起電力セルの場合は、余熱を取り込むことであらゆる装置のエネルギー効率を改善する可能性がある。
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