ミツトヨ製の本結像レンズは、同社の無限補正対物レンズ (M PLAN APO, APO SL, NUV, NIR)の結像用補助レンズとして用いられます。この組み合わせにより得られた像を実際に見るためにビデオカメラか接眼レンズが更に必要になります。エドモンドでは収差補正波長帯域、焦点距離、及び機能別に4種類の結像レンズをご用意しました。ミツトヨ製対物レンズとの純正同士の組み合わせにより、最大限の光学的性能を得ることができます。
MT-1 (#54-774)、MT-2 (#53-863)、及びMT-L (#56-073)は、無限補正対物レンズとの間にハーフミラー(プレート型ビームスプリッター)を入れることのできる結像レンズです。ハーフミラーをこの空間内に配置することにより、同軸落射照明のついた顕微鏡用光学系を独自に製作することが可能です。無限補正対物レンズとこれらの結像レンズの相対配置条件や、その時に得られる像位置の関係は、下記説明 「MT-1/MT-2/MT-L結像レンズと無限補正対物レンズの配置」をご覧ください。なおF=400mmで特別にデザインされたMT-2は、他の結像レンズ (F=200mmデザイン)とは異なり、無限補正対物レンズの光学倍率を所定の2倍の大きさにして結像します。
MT-40 (#54-428)は、無限補正対物レンズに直接ねじ込んで使用します。 そのためハーフミラーを入れる自由な空間は存在しません。同軸落射照明を必要としない顕微鏡用光学系が製作可能です (下記MT-40の配置図を参照)。
どのタイプの結像レンズを使用した場合でも、対物レンズ~結像レンズ間 (MT-1、MT-2、及びMT-L使用の場合)、また結像レンズ~ビデオカメラ/接眼レンズ間には所定の光路長を確保するための鏡筒が別に必要になります。Cマウント ミツトヨ対物レンズホルダー (#55743)は、無限補正対物レンズやMT-40結像レンズに採用されているM26 x 0.706のねじ山 (ミツトヨマウント)をCマウント (1-32UNF)のねじ込み規格に変換するアダプターリングとして機能します。これを用いることにより、エドモンドのCマウント 延長バレルとの接続が可能になります。
無限補正光学系は、無限補正対物レンズと結像レンズを使って像を作る光学系です。対物レンズにより被写体の像を一旦平行光にして、後段の結像レンズにより最終的な実像を作る訳ですが、いくら対物レンズにより得られる像が平行光だからといって、対物レンズと結像レンズの間隔 (L) (MT-1の図中の"76.5mm"の所)は適当でいいのかというと決してそうではありません。(L)の値は、その光学系により得たいイメージフィールド (φ)の大きさに依存します。下記2式は、φとLの関係を表した近似式です。
φ1: 対物レンズの射出瞳径 (mm), φ2: 結像レンズの入射瞳径 (mm)
F1: 対物レンズの焦点距離 (mm), F2: 結像レンズの焦点距離 (mm)
(例) M PLAN APO10X対物レンズとMT-1による像を、2/3型ビデオカメラでケラレなく撮像したい。この時、レンズ間距離 (L)は最大どれだけ離すことができるか?
(2)式より、φ1 = 2 x 20 x 0.28 = 11.2mm
2/3型カメラのセンサーサイズは、対角で11mm。よってイメージフィールド (φ)に11mmを代入。
(1)式より、L = (24 - 11.2) x 200 / 11 = 232.7mm
よって、L=232mm離しても11mmのイメージフィールド (2/3型カメラ)ではケラレのない像を作ることができます。この232mmの空間内にハーフミラーを入れて同軸落射照明光学系を製作することが可能です。なおレンズ間距離 (L)を指定寸法以下の長さで使用する場合、光学性能に影響はありません。
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