ガウシアンビームの伝播
著者:
Francesco D'Angelo
本ページはレーザーオプティクスリソースガイド のセクション 2.1 です
レーザーベースの多くのアプリケーションにおいてガウシアンビームの伝播を理解することは、光学設計への基本となります。レーザービームの多くは、ガウス型の強度分布を示します。これは、光学共振器の横モードがエルミート・ガウス関数あるいはラゲール・ガウス関数によって説明され、基本 (最低次) モードが純粋なガウシアン分布に対応しているためです。
本アプリケーションノートでは、ガウシアンビームの主な特性を紹介するとともに、薄レンズを通過する際の伝播が、ビームサイズ、発散角、ウエスト位置といった主要なビームパラメータにどのような影響を与えるかを考察します。このセクションは、以下に挙げる参考文献に共通して見られる、教科書的な扱いに従います。
ガウシアンビーム: 定義と特徴
ガウシアン強度分布は、ビームの中心を軸に左右対称であり、ビームの中心から半径方向の距離が大きくなるにつれ、その強度が小さくなります (Figure 1 )。半径方向の距離 𝑟 に対する横方向の光強度は、次のように表されます:
\(I\left( r \right)={I}_{0}exp\left( -2\frac{{r}^{2}}{{w}^{2}} \right)=\frac{2P}{\pi{w}^{2}}exp\left( -2\frac{{r}^{2}}{{w}^{2}} \right)\),(1)
ここで、\({I}_{0}\) はビーム軸でのピーク強度、\(P\) はビームの全パワー、\(w\) は \({I}_{0}\) の13.5%になる地点でのレーザービーム半径になります。
Figure 1: ビーム軸に直交する平面でのガウシアンビームの強度分布ビーム半径とは、強度分布がその最大値の1/e² (13.5%) になる地点で定義される。
ガウスビーム伝播でのビームコースティクス
ガウシアンビームの強度分布は、空間内を伝播するにつれて変化します。回折により、ビームはビームウエスト 周辺で収束および発散し、そこではビーム径が最小値 \(2{w}_{0}\) に到達します。そのウエストから、そしてウエストへと至るビーム径の光路は、ビームコースティクス とも呼ばれます (Figure 2 )。
Figure 2: ビームウエスト (\({w}_{0}\))、レイリーレンジ (zR )、および発散角 (θ) といった主要なビームパラメータを示すビームコースティクス
伝播距離 \(z\) におけるビーム半径は、次式で表されます:
\(w\left( z \right)={w}_{0}\sqrt{1+{\left( \frac{z}{{z}_{R}} \right)}^{2}}\)(2)
ここで、\({z}_{R}\) はレイリー長 、すなわちビームの特性距離を表します。ビームウエスト位置 (\(z=0\)) では、その強度がビーム軸上で絶対最大値 \(\frac{2P}{π{w}_{0}^{2}}\) に到達します。レイリー長は、ビーム半径が \(\sqrt{2}\) 倍の大きさに増加し、それに対応してピーク強度が2分の1に減少する、ウエストからの距離を表します。
ガウシアンビームにおけるレイリー長と発散角
ビームウエストとレイリー長は、次の式で関連付けられます:
\({z}_{R}=\frac{{πw}_{0}^{2}}{λ}\)(3)
ファーフィールド限界 (\(z≫{z}_{R}\)) では、ビーム半径が \(z\) に比例して増加するため、発散角 \(θ\) は次のように定義されます:
\(θ=\frac{{w}_{0}}{{z}_{R}}\)(4)
レイリー長と発散角は、いずれも本質的に互いに密接に関連するファクタです。 式 (3) と式 (4) を組み合わせることで、次式のようになります:
\({w}_{0}θ=\frac{λ}{π}\)(5)
ここで、\(λ\) はビームの波長です。式 (5) は、ビームウエストが小さくなるほど発散角は大きくなり、その逆もまた同様であることを示します。
ガウシアンビームでのビーム品質指標
積 \({w}_{0}θ\) は、ビームパラメータ積 (\(BPP\)) として知られます。これはビームに固有の性質であり、ビーム品質の指標となります。ビーム品質の別の指標に、 M2 因子 があり、これは実際のビームのビームパラメータ積と、同じ波長を持つ回折限界ガウシアンビームのビームパラメータ積との比として表されます。
これは、光学設計において重要な意味を持ちます。なぜなら、光学システムはビームウエスト径かビーム発散角のいずれか一方に対して最適化することができるものの、両方を独立して最適化することはできないからです。例えば、小さなコリメートビームを恣意的に生成することは不可能です。ビームをファイバーとカップリングする場合も、実用的なもう一つの例です。ファイバーのNAやコア径に依存して、ビーム品質の低下は、ファイバーへのカップリング効率を妥協することにつながります。
ビーム品質は、ビーム波面が理想的な回折限界ガウシアンビームのそれにどれほど近いかを表す指標として理解することもできます。ここでは、ガウシアンビームの波面の曲率が伝播中にどのように変化するかを考えてみます。
ガウシアン波面の曲率半径
波面の曲率半径 \(R(z)\) は、次式で表されます:
\(R\left( z \right)=z\left( 1+{\left( \frac{{z}_{R}}{z} \right)}^{2} \right)\)(6)
ビームウエストでの曲率半径は \(R→∞\) となり、平面波面になります。ビームがウエストから遠ざかるにつれて曲率は増加し、\({z}_{R}\) でので最小値 \(R=2{z}_{R}\) に達します。\(z≫{z}_{R}\) の場合、\(R\) は \(z\) に比例して増加し、波面はほぼ球面になります (Figure 3 )。
Figure 3: ガウシアンビームの波面の曲率は、ビームウエストに極めて近い位置でも、そしてとても遠い位置でも、ほぼゼロになる
ガウシアンビームの伝播について
ガウシアンビームを完全に記述するには、2つの独立したビームパラメータ、例えばウエストの位置とサイズ、あるいはビーム半径とある地点での波面の曲率がわかっていれば事足ります。後者については、次セクションに役立つため、ここで具体的に示します。
式 (2) 、 (3) および (6) を組み合わせることで、ビームの波面曲率 \(R\) とビーム半径 \(w\) を有するビームのウエストからの軸方向位置 \(z\) を求めることができます:
\(z=\frac{R}{1+(\frac{{λ}^{2}{R}^{2}}{{π}^{2}{w}^{4}})}\)(7)
これに対応するビームウエストは、次式で表されます:
\({w}_{0}=w\frac{\frac{λR}{π{w}^{2}}}{\sqrt{1+{\left( \frac{λR}{π{w}^{2}} \right)}^{2}}}.\)(8)
複素ビームパラメータ (q パラメータ)
ガウシアンビームの空間的な変化を完全に記述するには、ウエストの位置とサイズ (あるいはそれに相当するレイリー長) がわかれば事足ります。その点を踏まえ、ビームの複素ビームパラメータ (q パラメータ) を紹介します:
\(q=z+i{z}_{R}\)(9)
複素ビームパラメータ (q パラメータ) にはビームに関するすべての情報が含まれており、これを ABCD行列と組み合わせることで、収差フリーの光学系を通じてビームを伝播させることができます。
式 (7) 、 (8) 、および (3) を用いると、式 (9) は次のように書き換えることもできます:
\(\frac{1}{q}=\frac{1}{R}-i\frac{λ}{π{w}^{2}}\)(10)
出射ビームと入射ビームの間には、以下の関係が成り立ちます:
\({q}^{'}=\frac{Aq+B}{Cq+D}\)(11)
ガウシアンビームで用いられるABCD行列は、光線光学の場合と同じになります。薄レンズの場合、ABCD行列は次の形をとります:
\(\left( \begin{matrix}1 & 0 \\ -1/f & 1\end{matrix} \right)\)(12)
これは、次のようになります:
\(q'=\frac{q}{1-\frac{q}{f}}\)(13)
式 (13) は、ガウシアンの薄レンズ方程式 として知られています。次の段落では、光線光学における薄レンズ方程式との対応関係を強調するため、少し異なるアプローチで同じ方程式を導き出します。
薄レンズを通るガウシアンビームの伝播
レーザーアプリケーションの多くは、レーザービームを「単にそのまま」用いるのではなく、レーザービーム操作を必要とします。これは、レンズ、ミラー、プリズムなどの光学部品を用いて行われます。このセクションでは、薄レンズがガウシアンビームのパラメータにどのような影響を与えるかを考えてみます。まず、幾何光学における薄レンズの挙動を表すレンズ方程式を振り返ります:
\(\frac{1}{s}+\frac{1}{{s}^{'}}=\frac{1}{f}\)(14)
式 (14) において、 \(s\) は物体距離、\(s\)’ は像距離、\(f\) はレンズの焦点距離になります (Figure 4 も参照)。𝑠 および 𝑠’ の固有符号は、物体または像が物体半平面または像半平面のどちらに位置するかによって決まります。すなわち、物体 (像) がそれぞれの半平面にある場合は正となり、そうでない場合は負となります。
Figure 4: 薄レンズの式を用いれば、レンズから物体までの距離 (s) とレンズの焦点距離 (f) が既知である時、像の位置 (s’) を求めることができる
次の段落で明らかになる理由から、式 (14) の両辺に \(f\) を掛けて無次元形にすると便利になります:
\(\frac{{s}^{'}}{f}-1=\frac{1}{\frac{s}{f}-1}.\)(15)
ここで、Figure 5 に図解されているように、薄レンズに入射するガウシアンビームについて考えてみましょう。レンズの厚さは無視できるため、レンズ直前と直後のビーム半径は変わらない (\(w=w’\)) とみなすことができます。しかしながら、レンズの曲率によって位相シフトが生じ、透過ビームの波面曲率 \(R’\) は入射光の曲率 \(R\) と次のように関連付けられます:
\(\frac{1}{R'} =\frac{1}{R}-\frac{1}{f}\)(16)
式 (7) および式 (8) で示されたように、ある位置におけるビームの半径と曲率がわかっていれば、そのビームは完全に決定付けされます。これにより、レンズに対する入射ウエスト位置 \(s\) をパラメータとして、出射ウエスト位置 \(s'\) を導き出すことができます:
\(\frac{{s}^{'}}{f}-1=\frac{\frac{s}{f}-1}{{\left( \frac{s}{f}-1 \right)}^{2}+{\left( \frac{{z}_{R}}{f} \right)}^{2}}\)(17)
式 (17) は、以下の座標変換 「s を z に、s’ を -z’ に変える」 を導入することで、式 (13) と同一になります。 この新たな座標系では、各ビームの参照系はそれぞれのビームウエストを基準にして定義されます。\(\left( s-f \right)≫{z}_{R}\) である時、すなわち、ウエスト位置がレイリー長単位でレンズの焦点から遠く離れている場合、式 (15) が導かれます。
Figure 5: 薄レンズを通るガウシアンビームの伝播
レイリー長が像のウエストに及ぼす影響
正規化された像距離と物距離の関係を示すグラフからは、レイリーレンジが像のウエスト位置に及ぼす影響がわかります (Figure 6 )。\(s=f\) の時、像が無限遠へ移動する光線光学とは異なり、ガウシアン光学ではウエストが \(f\) の位置へ移動します。レンズから像のウエストまでの最大距離は、次式で与えられます。
\({s}^{'}=f\left( \frac{2f}{{z}_{R}}+1 \right)\)(18)
また
\(s=f+{z}_{R}\)(19)
レイリー長が小さい場合、像として得られるビームのウエスト位置は無限遠に向かって移動します。反対にレイリー長が大きい場合、ウエストの位置は焦点距離 \(f\) に近づきます。
Figure 6: 正規化された入射ウエスト位置に対する出射ウエスト位置の関係。zR / f = 0 となる曲線は、光線光学の極限に対応。共焦点領域から遠く離れた場所では、光線光学近似が良好に機能する。グラフ内のドットマークは、伝播したガウシアンビームのウエストが到達しうる最大 (および最小) 距離を示す。
薄レンズ通過後のガウシアンビームの変化
レンズ通過後のガウシアンビームがどのように変化するかを完全に理解するために、ビームウエスト、あるいはレイリーレンジがどのように変化するかを知っておく必要もあります。
式 (17) を導出したのと同じ手法を用いることで、入射側と出射側のウエストサイズ間の関係を導き出すことができます:
\({w}_{0}^{'}=\frac{{w}_{0}}{\sqrt{{\left( \frac{s}{f}-1 \right)}^{2}+{\left( \frac{{z}_{R}}{f} \right)}^{2}}}=α{w}_{0}\)(20)
式 (20) では、光学系のもう一つの重要パラメータである、レンズの倍率係数 \(α\) について紹介しました。
場合によっては、式 (17) を倍率係数を用いて書き直すと便利になります:
\(\frac{{s}^{'}}{f}-1={α}^{2}\left( \frac{s}{f}-1 \right)\)(21)
これより、二乗倍率を次のように表すことができます:
\({α}^{2}=\frac{{s}^{'}-f}{s-f}\)(22)
式 (3) と式 (20) から、出射レイリー長は次のように表すことができます:
\({{z}^{'}}_{R}={α}^{2}{z}_{R}\)(23)
ビームパラメータ積 \(BPP={w}_{0}θ\) は保存されるため、ビーム発散は次のように変換されます:
\({θ}^{'}=\frac{θ}{α}\)(24)
したがって、倍率係数は、レンズ内を伝播する過程でのビーム変化を支配する重要なパラメータになります。
もし \(|s-f|≪{z}_{R}\) であるなら、倍率は \(\left| f/{z}_{R} \right|\) 近づきます。\(\left| s-f \right|≫{z}_{R}\) の場合は、予想通り、幾何光学で知られるレンズの倍率係数 \({α}_{R}=\left| \frac{f}{s-f} \right|\) が単純に得られます。なお、幾何光学はレンズ倍率の上限 (\(α<{α}_{R}\)) を表していることに注意してください。
ガウシアンビームの一点集光とコリメーション
レーザー材料加工や手術のようなアプリケーションの多くでは、強度を最大化しながら加熱エリアを最小化するため、レーザービームを可能な限り小さなスポットサイズに集光することが大変重要になります (Figure 7 )。
Figure 7: レーザービームを可能な限り小さなサイズに集光することは、レーザー切断などの広範なアプリケーションに不可欠となる
また、場合によっては、その目的が逆になることがあり、発散するビーム (シングルモードファイバーからの出射ビームなど) をコリメートする場合はその例になります。前セクションで紹介した公式は、どちらの場合に対しても有用になります。ガウシアンビームのウエスト (\(s=0\)) に配置したレンズを考えてみます。この設定では、式 (17) と式 (20) は、それぞれ次のようになります:
\({s}^{'}=\frac{f}{1+{\left( \frac{f}{{z}_{R}} \right)}^{2}}\)(25)
そして
\({w}_{0}^{'}=\frac{{w}_{0}}{\sqrt{1+{\left( \frac{{z}_{R}}{f} \right)}^{2}}}\)(26)
ビームウエストでの波面は平面になりますが、レンズ位置でウエストを持つガウシアンビームは、平面波のように振る舞うわけではありません。Figure 8 に図解されているように、新たなウエスト (\({w'}_{0}\)) は、光線光学で予期される幾何学的焦点とは正確には一致しません。このずれは、ガウシアンビームの有限発散、あるいはそれと同等のその有限横方向強度分布に起因し、これによりビームウエストが幾何学的焦点面からわずかにずれた位置に形成されます。
Figure 8: 薄レンズによる集光後の、ガウシアンビームのウエストと幾何学的焦点面間の軸方向のずれ
対照的に、幾何光学では発散 (\(\frac{λ}{π{w}_{0}}\)) がゼロになることがあります。極限 (\(λ≪ {w}_{0}\)) においては、幾何光学によって予測される結果が得られます。レーザーの波長は通常はビームウエストよりもはるかに小さいため、多くの実用的アプリケーションにおいては、光線光学近似で十分に正確である場合が多くなります。
ここで、コリメートされたビームが加工対象物に一点集光される場合を考えてみます。特定の伝播距離内でビーム半径が変化しない場合、そのビームはコリメートされています。この条件は、レイリーレンジが焦点距離よりもはるかに大きくなる以下の場合に満たされます: \({z}_{R}≫f\).
倍率係数が単に \(|f/{z}_{R}|\) となり、出射ウエストがレンズの焦点面 (\({s}^{'}=f\)) に位置します。式 (24) と式 (26) は簡略化され、
\[{w}_{0}^{'} \sim \frac{{w}_{0}f}{{z}_{R}} = \frac{\lambda f}{\pi {w}_{0}} = \theta f \](27)
そして
\({θ}^{'} \sim \frac{θ{w}_{0}^{2}π}{λf}={w}_{0}/f\)(28)
となります。この結果は、レンズに平行光線が入射した場合に得られる結果と一致しています。すなわち、集光スポットは、焦点距離と入射ビーム直径のみによって決定付けされます。この幾何学的極限において、ビームの半径と波面の曲率がほぼ一定であるため、入射ビームのウエストの正確な位置は重要ではなく、ウエストの概念そのものが意味をなさなくなります。
式 (27) は、レンズの焦点距離を短くし、ビーム発散角を小さくする (あるいは、これと同等の効果としてビーム半径を大きくする) ことで、スポットサイズを最小化できることを示しています。レンズがビームエネルギーをすべて捉えられるようにするため、レンズの直径 \(D\) は通常、ビーム半径の4倍に設定されます。これにより、レンズの開口数は \(NA=\frac{D}{f}=4{w}_{0}/f\) になります。式 (27) は、NAを用いて次のように表すことができます:
\(2{w}_{0}^{'}=\frac{2λ}{π}\frac{1}{NA}\)(29)
この式は、集光スポット径が集光系の開口数に反比例することを表しています。
光学系には可逆性があるため、コリメートされたビームの一点集光について導き出された結果は、発散ビームのコリメーションにも直接適用することができます。物体と像の半空間を入れ替えることで行えます。
よく誤解される点として、コリメートされたビームを得るために、\(s'\) を無限遠に設定する必要はない点があげられます。むしろ、最適なコリメーションの条件は、レイリーレンジ \({z'}_{R}\) を最大化することであり、これは出射ビームの発散角 (\(θ'\)) を最小化することと等しくなります。前セクションで示したように、\(s=f\) の時、像距離 \(s'\) は無限遠ではなく、\(f\) に近づきます。したがって、焦点距離の長いレンズを、発散の大きい入射ビーム (すなわち、\(|f/{z}_{R}|\) が大きいもの) と組み合わせることで、より良好なコリメーションが得られ、出射発散角も小さくなります。しかしながら、ビームパラメータ積は保存されるため、コリメーションを改善すると、その代償として出射ビーム径はより大きくなります。
要約と主なポイント
このアプリケーションノートでは、ガウシアンレーザービームの特性と、そのビームが薄レンズを通過する際の挙動を解説しました。その中で、ガウシアンビームの伝播が単純な幾何光学からどのように逸脱するか、またビームの挙動を正確に予測するために波動に基づく記述が不可欠である理由を解説しています。その結果から得られた関係式は、レンズ通過後のウエストサイズ、ウエスト位置、そして発散がどのように変化するかを解明し、一点焦光とコリメーションの両方の最適化に対する厳密な根拠を説明しています。この知識は、ビーム品質やスポットサイズを精密に制御する必要がある場合に極めて重要であり、光学系の設計がガウシアンビームの物理的特性に基づく基本的制約に一致するのを確実にしてくれます。レーザービームの品質やビームパラメータに関する詳細は、アプリケーションノート ビーム品質とストレール比 をご参照ください。レーザービーム整形製品の概要については、当社のビームシェイパー製品ページ をご覧ください。
参考文献
Saleh, B. E. A., & Teich, M. C. (2019). Fundamentals of photonics (3rd ed., Vol. 1). Wiley.
Siegman, A. E. (1986). Lasers. University Science Books.
Self, Sidney A. “Focusing of Spherical Gaussian Beams.” Applied Optics, vol. 22, no. 5 , January 1983.
Paschotta, Rüdiger. Encyclopedia of Laser Physics and Technology, RP Photonics , October 2017, www.rp-photonics.com/encyclopedia.html .
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